30デビュー 完結 全1巻 読みたい

あらすじ・ネタバレ

◆概要
貧乏子沢山の律子は、末の弟が就職したことを機に、自分のことに集中できるようになり、30歳にしてイメチェンし、婚活デビューを果たした恋愛経験０の彼女の物語と他3作品収録。

◆おすすめする人
・婚活を考えている人
・30代の人
・恋愛にトラウマがある人

◆あらすじ
貧乏子沢山の家庭に生まれた律子は末の弟が就職をしたことを機に、30歳にしてイメチェンデビューした。これから自分のために人生が使えると考え、まずは婚活をすることにした。今まで恋愛経験0のため、彼女はどうすればいいかわからない。
そこに同僚から准教授の男性会津を紹介される。しかし、彼の話では｢恋人のフリをしてくれる人を探している｣とのこと。なんと同僚が勘違いしたのだった。会津の教授が会津と自分の娘を結婚させようと考えていたようだったが、娘には好きな人がいるので自分に恋人ができれば諦めてくれるので協力して欲しいとのことだった。がっかりしながら、お断りしたら、帰りに立ち寄った居酒屋で会津と出会ってしまった。そこで話している時に会津が実は教授の娘が好きだと気づいた。そこで、彼のために受けるために。
大学のバーベーキュー当日。この日が恋人のフリをする日だった。会津はすかさず律子を教授に紹介する。そこに会津の思い人華絵が現れた。いい感じの華絵と会津を見た律子は会津のことを諦めようと思った。
ある日街を歩いていると華絵に出会う。そこで、華絵が玉砕したことを聞く。華絵は次にいいと思った会津とこれからごはんに行くと律子に言う。たいして会津のことを思っていない華絵への怒りと会津への恋心から、彼女を追い、彼女とレストランに入る会津に告白する。すると、会津は華絵を選んだ。実はもともと華絵のことは好きだったわけではなく律子の勘違いだったのだ。
30歳デビューにして結婚前提に付き合うことになるハッピーエンド物語。他、｢その腕の中はきっと甘い｣、｢ここにおいで｣、｢いつか青く溶けていく｣を収録。

◆おもしろポイント
律子の純粋さはいいところだが、華絵のダメだったから次に行こうという強かさも女性特有で好きである。30歳という年齢でデビューしようと考えた律子はすごいと思うし、尊敬もする。貧乏だったためいろいろ我慢してきたんだという性格もしっかり描かれている。
他の作品で特に面白かったのは、｢いつか青く溶けていく｣だ。大好きだった彼氏からの｢おまえなんてただの遊びだったんだよ｣からの音信不通の流れで恋愛恐怖症の主人公が主人公に好意を寄せている彼と元彼の真意を確かめる話であるが、涙を流してしまうほどである。愛されることの形はそれぞれなんだなと感じる作品が収録されている。